印鑑を押す時にずれるのをどう防いでいくか

私たちは様々な場面で印鑑を押すことになりますが、うまく押すことが出来ずに何度もやり直してしまったり、せっかく作った書面を台無しにしてしまったりすることがあります。そういったことを防ぐため、印鑑を押す時にずれてしまう事をどのように防いでいくか、今できることや取り入れられることについて検討していきましょう。

捺印の力加減を探ろう

印鑑を押すという事は、重要な場面で多く行うことになりますが、普段はなかなか使わないという事も多いでしょう。

普段のやり取りでは簡単に押すことが出来るスタンプ印を使うことが多いでしょうから、通常の朱肉を付けて使う印鑑については使い慣れていないということがあるのです。慣れていないからこそ失敗しやすくなり、大切な場面でうまく押すことが出来ず、ずれてしまうという事も起こることになります。

重要な場面では焦ってしまう事も多いですし、慣れていないことをするとなるとさらに焦りが強くなります。それを防ぐためには、練習のために何度も押してみるということがお勧めです。特に契約などを控えているというときはもちろんですが、それ以外の時でも余裕がある時に練習してみるとよいでしょう。

以前はきれいに押せていても、印鑑の状態や朱肉との相性などもありますから、押した感覚が変わってくるという事も考えられます。その点も踏まえて、今の状態でどのように押せるのかという事を試してみましょう。力加減を確認することが出来るのはもちろんですが、時々取り出して押してみることによって朱肉が使えるかどうかを確認することにもつながりますし、破損がないかどうかということも確認できますので、ぜひ余裕のある時に行っておきたいものです。

いろいろな条件で試してみる

印鑑を押す練習をするというときには、いろいろな条件で試してみるようにするとよいでしょう。そうすることで、どのようなときにどういった力加減で押せばよいのか、どのようなものを利用して押せばうまくいくのかということがつかみやすくなります。

印鑑自体小さなものですから、ちょっとした条件の変化によって押した時の感覚が変わってきます。一つの条件だけで見るのではなく、いろいろな条件を変化させてみるということが重要なポイントとなります。特に複数の条件で試しておきたいのが、紙の質を変えることと下に敷くものを変えてみることです。

紙質が違う事で朱肉の乗りやすさが変わってくることになりますから、印影も変わりやすくなるでしょう。表面が滑りやすい紙の時にはずれやすいなどという事もつかめるかもしれません。また、固いところに紙を置いてその上から捺印するとうまく押せないという事もあります。

それでもきちんと印影が出る場合もありますが、印鑑や紙の状況によってはうまく捺印できないという事もあるのです。自分の手持ちの印鑑がどのような条件でうまく押すことが出来るのか、様々な条件を試してみましょう。

それによって取れる対策も変わってくることになります。

問題を解決するためのグッズを準備

机など固いところに直接紙を置いて、印鑑を押してみるとうまくいかないという場合、下に適度な厚みと軟らかさのあるものを置くとうまくいく場合があります。紙を重ねたものなどを下に敷いておくとうまくいくという事もあるでしょう。

そういったことも試しておくと、実際に印鑑を押す時に取れる方法として活用できます。何枚くらい重ねたらうまくいくのか、どの程度の厚みや柔らかさが必要かという事をつかんでおくようにするとよいです。もちろん紙などが用意できればよいですが、そのようなものが準備できないという場合に使うとよいのが捺印マットです。

シリコンなどで作られた少し厚みのあるマットが市販されています。適度に柔らかく印鑑を受け止めてくれるので、紙にしっかり朱肉が乗り、綺麗に押しやすくなります。これもどのようなマットが自分の押し方や印鑑にあうのかは人それぞれですから、試したうえで取り入れていくようにしましょう。

印鑑を押す時に使うことが出来るように、印鑑ケースなどと一緒にまとめて持ち歩けるようにしておくとよいでしょう。そのためのケースなども準備しておくと、出先などでもずれることなくいつもと同じようにキレイに印鑑を押すことが出来るようになります。

印鑑自体も劣化していないかチェックを

何度も押してみたけれどどうしても印影がずれてしまったり、綺麗に押せなかったりする場合には、印鑑自体を確認してみましょう。印鑑に問題がある場合、いくら押し方や使う道具にこだわって準備をしたとしてもキレイに押すことが出来なくなってしまいます。

時間がたっても同じように押すことが出来なければ、同じ印鑑として認められにくく手続きが止まってしまうという事も起こります。そのようなことが無いように常にきちんとチェックをしておきましょう。使った時にきちんと印鑑についた朱肉をふき取っておくことも劣化を防ぐために重要なことになります。

朱肉が付いたままだとそこから材質の劣化につながることもあるからです。使い終わったらしっかりメンテナンスをしておくことも必要です。かすや汚れが印鑑の中に詰まっているとそこでずれが生じてしまう事もあるので、汚れがついていないかどうかを使用前にも確認をしておきましょう。

破損などがあるときちんと押していても印影がずれてしまうことがあるので、気を付けておきたいポイントと言えます。

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新しい印鑑に取り換えるという手も

メンテナンスをしっかり行っていなかった場合には、印面が劣化や破損などによって損なわれていることがあります。きちんと手入れや保管をしていたとしても、長年使っているとどうしてもどこか問題が生じてしまうという事もある物です。

そのような場合には印鑑自体を取り換えるという事も一つの手と言えます。今使っている印鑑で問題が生じた場合や、何かの節目などに新しいものに替えるようにしましょう。長年使っているものなどは、印鑑の交換手続きが必要な場合があります。

別の印鑑を使うと、前に捺印したものと食い違ってしまい手続きが止まることもあります。銀行など以前の印鑑で届け出ているような場合には、印鑑を交換した際に必要な手続きを行うようにすると後で慌てずに済みます。余裕を持って行えるようにしておきたいものです。